[作り方・楽しみ方] 天麩羅(てんぷら)。歴史的な背景:揚げ物料理はいつから日本で?江戸時代は屋台?どうして?  #てんぷら

[作り方・楽しみ方] 天麩羅(てんぷら)。歴史的な背景:揚げ物料理はいつから日本で?江戸時代は屋台?どうして?  #てんぷら

今回は、歴史的は背景をご説明した後で実際にてんぷらを作ります。

揚げ物料理
揚げ物料理の歴史は意外に古く、7−8世紀に遣唐使が唐から持ち帰った唐菓子(歓喜団Kankidanなど)が最初とのこと。歓喜団とは餡と香料を練った小麦粉などで包み、ごま油で揚げたり蒸した食べ物です。

料理史家のダラ・ゴールドスタイン教授によると、この歓喜団はモダカと呼ばれる紀元前200年頃にさかのぼる古代インドのお菓子とのこと。インドから、仏教伝来と一緒に唐の古代都市長安から日本に伝わったというのは面白いですね。

てんぷら
てんぷらレシピ本に現れるのは、「料理食道記」(1669)、「歌仙の組糸」(1748)である。先に説明しましたように揚げ菓子はすでにありました。古代からあるのに天ぷらが生まれるまで随分時間がかかっています。ではどのようにして天ぷらは生まれたのでしょうか。

16世紀に日本にキリスト教の布教時に来たポルトガル人が九州にもたらした料理が天ぷらの原型と言われており、ポルトガル語のtempora (祭日)、tempero (料理)から天ぷらと呼ぶようになったとのこと。

その後、17世紀に関西に伝わり、つけ揚げとして食べられるようになり、18世紀に江戸に伝わる。1923年に起こった関東大震災で東京は甚大な被害を受け、その結果東京の天ぷら職人たちが日本中に広がったことで、江戸前の天ぷらが日本各地に広がったそうです。

レシピ
江戸前の天ぷらは、守貞謾稿(もりさだまんこう)によると、ネタはアナゴ、芝海老、こはだ、貝柱、スルメとのこと。今回は、エビとイカ、野菜として椎茸、大葉を使います。

エビの下拵えエビは、皮を剥いて、背腸と剣をとり、筋切りをします。筋切りは、筋があるとエビが丸まってしまうので、丸まらないように切っておきます。

サクサクのコツ1
エビとイカは水気をしっかりと切っておくと、サクッと上がります。
天ぷらの生地を作ります。生地1たまご 1/2水 200ml小麦粉 100g (1カップ)
生地2マヨネーズ 大さじ1水 75 ml小麦粉50g
卵の代わりにマヨネーズを使った簡単レシピです。
卵を使うとふわふわになりますが、マヨネーズを使ってもサクサクで美味しいです。

サクサクのコツ2
グルテンができると天ぷらのサクサク感を失うので、グルテンの形成を防ぐために生地に氷を加えます。

材料に小麦粉をまぶし、衣をつけて揚げます。
170°Cで揚げます。

[江戸時代はなぜ屋台で天ぷらを食べたのか?]
なぜ、江戸の人々は屋台で天ぷらを楽しんだのでしょうか。江戸では、1657年に明暦の大火があり、江戸の3分の2が焼けてしまった。そのため復興に大勢の職人が集まった。そこで必要なのがファーストフード店として屋台が江戸で流行ることになりました。

また火事が多かった江戸では、室内での天ぷらは禁止されており、屋台で食べるのが一般的だったようです。侍が顔を隠して屋台で天ぷらを食べています。手を汚さないように串で刺して、大根おろしと出汁で食べたようです。
私の妄想でも、奈良時代に日本で油を使った料理が始まってから、ポルトガルから天ぷらの原型が伝わるまでの800年間、天ぷらは存在しなかったのでしょうか?

[揚げ物は古代からあったのに天ぷらができるまで時間がかかったのは?]
歓喜団などの揚げ菓子は仏教に関係しているので、野菜の天ぷらは精進揚げとしてお寺で食べられていたと思います。

ただ、ポルトガルとの貿易で魚の揚げ料理が伝わり、江戸時代には高価な油が庶民にも手に入るようになったので、急速に広まったのかもしれません。

今では日本を代表する料理の一つとなっている天ぷらですが、そのルーツを探ってみると、歴史の長い興味深い料理だということが分かります。歴史の面白さや懐かしさを感じながら天ぷらを食べるのもいいものです。

[目次]
0:00 きょうの料理
0:22 アジアでの揚げ物料理
1:13 天ぷらの歴史
2:23 準備
3:04 天ぷらのコツ1:サクサク
3:21 生地の比較:たまご対マヨネーズ
3:48 天ぷらのコツ1:サクサク
4:13 揚げる
4:31 盛り付け & 生地の比較(たまご vs. マヨネーズ)
5:01 江戸時代は何故屋台で天ぷらを食べたのか?
7:14 エンディング

[参考資料]
*天ぷらは東京の郷土料理
https://www.maff.go.jp/e/policies/market/k_ryouri/search_menu/2438/index.html

**唐菓子:厨事類記に8種類の唐菓子の説明あり。 (国書データベース)
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100306848/2?ln=ja

***The Oxford Companion to Sugar and Sweets – Page 82, Darra Goldstein · 2015

****屋台
屋台を描く際に参考にした元絵。
天麩羅の絵は、江戸で暮らすさまざまな職業の人々を描いた近世職人尽絵詞(きんせいしょくにんづくしえことば 鍬形蕙斎筆)の42枚目にあります。
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/481541

和田音五郎による模写(綺麗に模写されておりわかりやすい)
https://hamasakaba.sakura.ne.jp/u13syokunin/1306/sub1306.html

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